転職エージェントの裏事情
現役キャリアアドバイザーから見た、生のエージェント裏事情をお伝えします。
以前はあまり知られていなかった転職エージェント。ここ数年で劇的にサービスのクオリティが向上したことと、好景気が後押しして今や自分一人で転職活動をするよりもエージェントを利用して転職を成功させる人も増えてきました。
私もキャリアアドバイザーとしてこれまで何百人の転職希望者のサポートをしてきました。自分なりにお客さんの要望を適格にとらえてアドバイス、サポートをしてきました。
しかし、エージェントとしては、お客様の転職の成功はもちろんですが、ボランティアではないので頭の片隅ではビジネス(利益)のことも考えています。
無料で使えるサービスだからこそ、そこには必ず裏があります。今日はそのエージェントの裏側をありのままに書きたいと思います。
現在、あなたの転職支援をしてくれている担当者は本当に信用できるかどうか、今後利用するなら、どういったところを見た方がいいか、何かしら参考にしていただければと思います。
✳︎目次✳︎
転職エージェントって何?どんな仕事?
転職エージェントでサポートしてくれる人をキャリアアドバイザーと呼びます。彼らは転職希望者と面談をして要望を聞いた上で、その人にあった仕事を紹介し、応募から内定までをトータル的にサポートしてくれます。職務経歴書の書き方や面接指導、会社紹介、転職の悩み相談まで行ってくれます。これだけのサービスを受けても、サービスは全て無料。転職者は就職が決まったからといって何か支払うことはありません。
自分一人で活動しているとわからないことや迷うことがあると思いますが、転職のプロに相談して的確なアドバイスをもらい、客観的な意見も聞けるので最近メジャーになってきたサービスなのです。登録も無料なのでまずはアドバイザーとカウンセリングを受けたらいいかと思います。
主なエージェント
・リクルートキャリア(リクナビ)
・パーソルキャリア(DODA)
・マイナビ(マイナビ転職)
・エン・ジャパン(エン転職)
・キャリアデザインセンター(@type)
カウンセリングは対面か電話か
無料会員登録すると、すぐセンターから連絡がありカウンセリングの予約を聞かれます。ここで注意点ですが、もし、対面で本社にカウンセリングに呼ばれたらそれは転職見込みがあると思われた時です。少しでも厳しいかも・・・とセンターが判断すると電話でのカウンセリングになります。対面だと約90分~120分ですが、電話だと20分~30分程度です。この時間の違い・・・・サービス業なのでより転職意欲の高い人、もしくは転職の可能性が高い人ほど優遇されます。もしあなたがカウンセリングにお越しくださいと言われたらそれはあなたが転職見込みありの客だと思われた時。もしそうでなければ残念ながらあなたは転職に関して何かしら厳しいと思われたのかも。
履歴書で見られるポイント
さてそこで、対面となるか電話となるかの違いですが、これはまず年齢で分かれます。転職市場では25歳〜29歳くらいまでをターゲットにしています。これらの年齢は一番企業が欲しがる年齢層で人材の取り合いになっています。履歴書を見る際に、優先的に見るポイントは
・年齢
・学歴(大卒かどうか)
・職歴(転職回数が0回〜1回)
職種によって見るポイントは変わってきますが、基本的にはこ3つが重要で、年齢は最重要と言えます。昔は転職は20代までと言われていましたが、今は30代でも転職は可能なのでどんどん挑戦してみてください。意外だったのが、学歴。有名大学が優位なのかと思いきや、そうでもなくて、無名の大学や普通の大学でも大手企業を狙えます。要は大卒かどうかが大切で、大学名はあまり関係ないんだな・・・と思いました。
エージェントが会いたくなる転職者とは
面談時に必ずアドバイザーから聞かれるのが、下記の質問です。
・希望の転職時期
・転職理由
・希望の転職条件
この3つが必ず聞かれます。この質問の回答によって、エージェントの態度がコロッと変わるので要注意。
まずは転職時期ですが、エージェントは早期転職者を狙っています。なぜなら自分にも毎月のノルマがあるからです。例えば私の場合、毎月のノルマは5人〜6人の転職を成功させることでした。なので、1年以内に転職したい、、、とか言われた日には『じゃ、時期がきたらまた来てください』となって門前払いです。原則、3か月以内に転職したい人を優先したくなる。なので無職で今すぐ転職したいといった人はエージェントにとっては好都合なんです。
転職理由も大切。例えば事故や病気、特に精神疾患があって現職を辞めたい・・となるとエージェントにとっては『え・・・この人大丈夫?どうやってこの人を会社に紹介しよう・・』となる。アドバイザーは企業と転職者の間に立つので、企業もお客様である限り、変な人を紹介はできない。よくうつ病や適応障害になってその休暇期間中に転職活動をしに来る人がいるけれど、これは失敗になる可能性が高い。『完全に病気が治ってからまた来てください』と言われるので要注意。あと、転職理由は基本的にマイナスな理由が多くなるけど、愚痴になってもいいので本音をアドバイザーに話していいと思います。面接時にどう話したらいいか適格なアドバイズをくれます。
転職の希望条件が高すぎるとエージェントに嫌われる可能性が高くなります。というか相手にされなくなります。『自分で転職活動したら?』と思われることに( ;∀;)
私の経験でも80%くらいのお客さんが自分の市場価値に見合わない好条件の仕事を紹介してくれ、と言ってきます。例えば年収500万以上、残業月20時間以内、退職金ありでなるべく大手がいい・・・とか、定時で帰れる事務職で正社員がいい・・・とか。本人にそれだけのスキルや経験があればいいけれど、基本的にそれが備わっていないのに希望だけが高いとアドバイザーからすると『この人、めんどくさそうだな。。紹介できる仕事がない』となってしまう。希望を言うのはいいけれど、まずは自分に合った仕事は何か、謙虚な姿勢でアドバイザーに逆質問する形で徐々に自分の要望を話していけばOKです。いいサービスを受けたいと思ったら謙虚な姿勢の人ほど優遇されるのでちょっと意識してみてください。
今日のところはここまで。
また近々、続きをアップします(^^)/