婚約者が死んでしまった男性3
冒頭から私はすでにイライラしていた
とにかく何を聞いても
『なんでもいい』
の連発
趣味の話をしても
『特に何もない』
仕事の話をしても
『別に普通』
何が好きか聞いても
『特になにも好きなものはない』
特記事項が何もない男
この人は40年間、何も興味を示さずに生きてきたのか…と思うとなんだか可愛そうにも見えてきた。
髪も薄いし…(←これは関係ないこと)
とにかく話を盛り上げるのが得意な私であっても、この男性とのトークはどう持って行ったらいいか悩むほどだった。
話題がつまらない上に、さらにヘラッと笑って答える様子にますます私はイラッとするのだった
(こんなことにイライラする私もおかしいけど)
とにかく時間の無駄のように思えてきたこの男性とのお見合い
消化試合だと思っていてもお店で予約している2時間は必ず座ってないといけない
この男性とのお見合いに¥4000…
残業してた方がマシだった。
はぁ、
このつまんない男性と一体あと何分一緒にいないといけないんだろうか。
と自分の腕時計で確認すると
まだ開始20分
あと100分!!
無理だ〜
無しだ〜
体調悪くなんないかなぁ〜
大地震とか起きないかなぁ〜
などと考えながらも、でもでも立ち去れないし…
とりあえずご飯だけでも食べるか…
と諦め、その後、話題は
お互いの過去の恋愛の話に突入
ここから彼の様子が少しずつ変わっていった。