40代ハイスペック男性5
金曜の東京駅。
18:00からサラリーマン達が続々と仕事を終えて居酒屋やバーなどへ急ぐ。
うちのオフィスも金曜の夜だけは
女性トイレが化粧くさい。
アフターファイブを1番楽しめる金曜の夜に、
この彼と待ち合わせをした。
確か新丸ビルのレストラン街にあるバーで食事をしたと思う。
知っている人は分かると思うけど
新丸ビルの夜のレストラン街はめちゃくちゃロマンチックである。
どこの店も基本的には2人で座るような席になってて、レストランフロア全体が暗い!ので席にキャンドルが灯されていて、外は東京駅の夜景が綺麗…といったロケーションです。
どこもかしこもカップルばっかりみたいな雰囲気の中、私たちもとりあえず席についた。
お疲れ様です〜
お疲れ様、いつも仕事ってこれくらいに終わるの?
いや、普通はもっと遅いです。
今日は予定があるので早く上がってきました
…などなどたわいも無い話からスタート
いかにもサラリーマン同士っていう話で盛り上がり、もともと医者・会計士などの特殊な仕事をしている人よりも、私は会社員と話す方が楽しいため、最初から好印象だった。
大企業の管理職
高身長
高年収(多分)
都内マンションで一人暮らし
顔はそこそこイケメン
しかも親もどこかの会社の社長さんだった!
あれだけお金払って婚活してもいい男性との出会いがない中で、東京駅構内で偶然出逢うっていうこのシチュエーション…
世の中捨てたもんじゃないなぁ…と思っていた。
しかしだんだん彼の話が変わってくる。
俺、料理が得意なんだよね。いつも自炊するんだけど。
え、そうなんですか!忙しいのにすごいですね。どんなの作るんですか?
ホタテのカルパッチョとか、サーモンのマリネとか。
イタリアンが好きなんだよね、ワイン飲みながら食べるのが最高に幸せ
…へぇ〜…
心の中で私は思った。
ホタテのカルパッチョ?
サーモンのマリネ??
↑こんなの独身男性が家で自炊するか…?
そんなに本格的にイタリアンを自炊するのか?
もしかして家にワインセラーとかある系…?
てゆーか、リアルに独身貴族。
…あまりいいイメージないんだよね。
こういう自分の時間を満喫している独身男性
この人マジでAK(あえて結婚しない)男子なんじゃ…
だとすれば、タチが悪い。
私の目的はあくまでも結婚を前提とした恋愛。
AK男子に構ってる暇はない…
そう思って、話は本題に。
私が聞きたかったのは
彼が何を意図して私を食事に誘ったのか。
うまく誘導しながら、彼の本音を聴いていった。