婚約者が死んでしまった男性5
頼んでもないのに、過去の亡くなってしまった元婚約者の話を話始めるこの男性
さっきまで大人しかったのが、急に人が変わったようにペラペラと話始める。
『社内の懇親会で彼女とは出会ったんですが…もともと身体が弱いのは知ってたんですが、仲良くなっていくうちにお互い惹かれていって…
あまり付き合う期間をおかずに僕からプロポーズしたんです…』
『えぇ…そしたら…?』
『彼女から実は癌なんだって言われて
その時はまだ治療中で治る可能性もあるって言われてて。でも彼女からは一度プロポーズを断られたんです…
でもやっぱり自分の気持ちは変わらないから結婚しようって言ったら彼女も承諾してくれて…
一緒に生きようって約束したんです。』
『…なんか泣ける話ですね…』
←全くそんなこと心では思っていない
『…でも婚約してからまもなくして、彼女の容態がどんどん悪くなって…
もう余命半年…かもって言われて』
『…え、そんな婚約したばかりなのに…』
『ええ、ほんと驚きですよね、医学も進歩してるし、癌は治る病気だと思ってましたから…
でも彼女の場合、癌の転移もあってもう手遅れだったんですよね…』
シーーーーン
何も言えない私。
『婚約して3ヶ月くらいで…彼女は亡くなったんです』
うつむき加減で話す男性。
少し目頭が赤い。
『…治るって信じていたのに…!』
うおいおいおいおい…
ちょっ…と重いんですけど…
てゆーか、なんて言ったらいいかわからない。
さらに彼の悲劇のストーリーは続く