ドラマ『コウノトリ』10話観ての感想
昨夜ドラマ『コウノトリ』10話が放送された。
夫婦で見ていて、さらに最近出産したばかりだったので共感できる部分が多かった。
今回は出生前診断を受けた2組の夫婦がモデル。
どちらの夫婦も診断で生まれてくる子がダウン症だということが分かっていた。それを知った上で産むか、産まないかの選択に迫られていた。
夫婦A:
40代くらいの夫婦。すでに1人娘がいて3歳くらい。自営業を営んでいてダウン 症の子どもを育てられる余裕がないとのことで、出産を断念。辛い選択ではあったが奥さんには迷いはない。しかし、出産後、わが子を抱っこして最後を見届ける。
夫婦B:
30代くらいの夫婦。3年前から不妊治療を行ってやっとできた待望の子。もうすぐマイホームも購入予定で幸せの絶頂期に何気なく検査した出生前診断でダウン症の陽性反応が。念のため、羊水検査もするがやはりダウン症であることには変わりない。両家の両親からも産むことを反対される。夫婦で話し合うも結論はやはり今回は諦めようということになったのだが・・・・
自分だったらどうしただろう・・・・
私は出生前診断は受けていないが、出産するまで、自分の子がダウン症じゃないか、もしくはわが子に何か異常がないか、正直心配だった。
出産経験のある女性なら誰しもそうだろう。
年齢的に35歳で初産にして高齢出産だったし
自分のこれまでの食生活などや全体的に自身の健康状態に自信がなかったので
なんの検査も最後の最後まで受けなかったけれど。
無事に生まれてくるか心配だった。
もし、あの時検査を受けていて、ダウン症だということが先にわかっていたら
私は産んだだろうか?
私がまだ臨月の時に、
『もしダウン症だったらどうしよう』とつぶやいたときがあった。
そうすると旦那が
『ダウン症でも〇〇(私の名前)が産みたいと思うなら育てるよ』
その言葉を聞いて私はホッとした覚えがある。
旦那にそう言ってほしかっただからではなく、
私の考えに賛同してくれる旦那がいるということが何より安心感を与えるのである。
『絶対にダメだ。諦めて次を考えよう』
なんて言われると、逆に何が何でも産みたくなる。
私個人の意見としてはダウン症だとわかったらきっと諦める選択をすると思う。
とても自分に育てられると思えないからである。
でも昨日のコウノドリを観ていて、私は本当に諦められるのかな?って思った。
ドラマの中の夫婦Bでは、諦める選択をしたものの、最後に奥さんが施術直前で
『やっぱり、産みたい、怖いけど、産みたい』と話す。その言葉に奥さんの実母が寄り添い産むことを選択するという流れだった。
すごい、気持ちわかるな〜・・・って
そりゃそうだよ。
自分の赤ちゃんなのに・・・・
エコーでは元気に動き回っているのに・・・・
この子を殺さなきゃいけないなんて・・・・
妊娠18週〜20週あたりでダウン症であることがわかって
それから『産みますか?どうしますか?』って選択を迫られるって残酷だな・・・
だってそれまでエコーとかでわが子を見てきていて
将来生まれるわが子のことを考えて数か月過ごしてきているのに
そう簡単に諦められるもんじゃない。
女は妊娠していると分かった瞬間から母親になる。
男は生まれる前はまだ父親の実感はない。だから冷静な判断ができるのかもしれない。理性で物事の判断ができるのかもしれないが。
女性は複雑な気持ちである。
産みたい。
でも産んでその後のことを考えると怖い。
矛盾しているかもしれないけど、諦める選択をしたとしても、A夫婦のように最後に抱っこしたいと思うのも自然な気持ちだと思う。
ドラマの中でもあったけど、
出生前診断の結果で出産を諦める、諦めないなど、正解はないのかもしれない。
ただ決断した道を正解にしていくだけ。
ちなみに。
私は出生前診断については賛成です。
産む前にわが子の情報を集めて悪くないと思います。
しかし、A夫婦みたいに診断結果が出る前に夫婦で話し合いをして結論を出しておく必要があると思う。
B夫婦みたいに、自分は当てはまらないだろうと思っていると、いざ陽性反応が出たときに慌ててしまうし、覚悟がないなら気楽な気持ちで診断をしない方がいいと思った。
ドラマでは出生前診断をすることによって命を選別していいのか?
といった議論もされていたが、
やはりそれぞれの家庭の事情の上に子どもは成り立つわけで。
やっぱり答えは人それぞれ。
正解はでないよね。