母になる人生とそうでない人生
先日ドラマ『コウノトリ』で、独身ベテラン助産師(多分40代女性)の小松さんが、子宮筋腫の悪化ため、子宮全摘出を迫られる場面が描かれた
そこで、彼女は子宮全摘出するかどうか悩む。
親・兄弟・旦那・子どもがいない彼女にとって子宮は最後の砦のだった…と彼女は話す。そして友人に
『母になる人生とそうでない人生は何が違うのか?』
という疑問を投げかける
先月出産したものの、もともとバツイチアラサーで出産を諦めていた私にとって、考えさせられるテーマだった
結論からいうと、母になる人生とそうでない人生、女性にとっては全く違うものだと私は思うm(_ _)m
男性は子持ちか子なしとかであんまり変わらないと思うけど、女性は明らかに違うかと。
何が違うかって
色々あるけど、1番の違いは母性。母となる責任や、子どもに対する思いやりなどは、私は子どもを産むまで知ることのなかった経験。
正直、妊娠中はあまり母になる実感はなかった。でも出産してすぐに授乳してみると、新生児ってこんなに柔らかくて弱いものなんだ…
母乳やミルクしか飲めなくて、私がいなければすぐにでも死んでしまうような儚くて弱いもの。眠くても子どもが泣けば起きなきゃいけない。怖くても汚くても自分が子どもの世話をしないといけない。誰かに任せることなんてできない。寝不足で自分の時間がない毎日。
自分が最後の砦なんだっていう責任感
私はこの子を育てるチャンスを神様から貰っているんだ…っていう感謝の気持ちで日々育児に関わっていると今まで自分になかった優しさの気持ちが生まれてくる
育児を始めて、私は自分の母親に感謝するようになった。そして他人に対しても優しくなれるようになった。誰しも生まれてすぐは、こんな風に大切に育てられていたんだ…と思うと、テレビで報道される極悪な殺人犯も、子どもの頃は親に大切に育てられていたはずなのに…
なんて考えてしまう。
育児とは『育児』と書くけど
本当は『育自』なんじゃないかと。
子どもを育てるんじゃなくて、自分にとっても母として育つことなんじゃないかと、昔、従姉妹が言っていた。本当にその通りだな、と。
こういう経験は実際に出産して育児をしないとわからない経験だと思う。育児は最初が大変だけど20年は続くわけで。長いマラソンみたいなもの。
結局、母になる人生とそうでない人生は違いはあるけど、どっちが良いとか悪いとかはないと思う。だって母にならないなら、ならないなりの苦労や喜び、やりがいはあると思うから。私にもし子どもがいなかったら、バリバリ働いて社会貢献するだろうし、それに伴う学びや苦悩はあると思う。
よく、子どもがいないと将来寂しいわよ、とか、何かあったときに子どもがいないと困るわよ、なんて言われてるけど、私は全くそうは思わない。子どもがいなくても老後独りになることはないと思う。だってこれだけ独身女性が増えてるし、既婚者だって未亡人になる可能性だってあるし、子どもや家族がいないなら独身時代に人脈を作っておけば独りになんてならないと思う。お金を貯めておけば自分の世話だってしてもらえるし、独身女性同士の共同生活の場はこれからたくさん与えられると思うから。
母になること、そうでないことでは違いはあるけど、どっちが幸せとかはない。
自分の選んだ道を正解にしていくだけ。ただそれだけ。ドラマでも小松さんは結局、子宮全摘出を選択してたけど自分は独りではないと確信。一生ものの仕事があって、仲間に囲まれている小松さんなら独りで生きていくなんて寂しい人生はないと思うんだ(^_^)a